ゆうちょ銀行の預金の相続手続きについて

ゆうちょ銀行で残高証明書を取得するには

残高証明書とは、銀行や信用金庫など、金融機関の預貯金口座に、特定の日付(例えば発行当日)にいくらお金が入っているのかを証明した書類のことです。

 

遺産分割協議のために、預貯金口座にいくら入っているかを調査するために必ず必要になります。

 

ゆうちょ銀行で残高証明書を取得するには、後述する預金の解約手続きなどと異なり、相続人のうちの1人からでも発行が可能です。しかし、所定の手数料を別途納める必要があるため、相続人自らが銀行の店頭まで(平日の9時~15時まで)足を運ぶ必要があります。

 

これらの手続きについては、当事務所の弁護士に代行をご依頼いただくことが可能です。

預貯金の解約・払戻・名義変更をしなければいけない理由とは?

故人名義の預貯金口座は、勝手に使い込まれないようにするために、引き出し・預け入れなどを出来なくします。これを「預貯金口座の凍結」言います。

 

この「預貯金口座の凍結」を解除しないと、生活資金等が引き出せなくなるだけでなく、その預貯金口座から引き落としの設定がされていた公共料金などの支払いができなくなるため、あなたの生活インフラ自体が止まってしまう可能性があります。故人が亡くなった後放置することによるデメリットは大きいといえるでしょう。

 

そのため、早急にゆうちょ銀行の預貯金口座の解約・払戻・名義変更をする必要があります。

 

故人がゆうちょ銀行で口座をお持ちだった場合の相続手続きの流れをご説明いたします。

ゆうちょ銀行の相続手続きの流れ

1.必要書類の準備から提出までの流れ

ゆうちょ銀行の場合、「相続Web案内サービス」を利用する場合と直接郵便局の窓口に行く方法があります。

 

被相続人が亡くなったら、預金の相続手続きをするために最寄りのゆうちょ銀行または郵便局の窓口に「相続確認表」に必要事項を記入して提出する必要があります。

 

また、相続Web案内サービスを利用する場合は下記をご参照下さい。
ゆうちょ銀行ウェブサイトの「相続Web案内サービスのご案内」のページ

 

※「相続確認表」など、各郵便局で書類をもらうことや、ホームページ上からも印刷は可能です。
ダウンロードはこちら>>

2.書類へ署名捺印から提出までの流れ

相続確認表を提出すると、ゆうちょ銀行から相続手続きに必要になる書類(「貯金等相続手続請求書」や「国債等相続手続請求書」)の連絡がきます。

 

基本的な相続手続きと同様であり、相続方法が決まり次第、書類に必要事項を記入、相続人全員の署名捺印(すべて実印)を押印し、その他必要書類と一緒に最寄りの窓口へ提出します。

 

相続Web案内サービスを利用する場合は、その際に相続手続きをする都道府県を選択するので、その都道府県内の店舗であれば、どの店舗でも構いません。

3.書類審査から代表相続人への払い戻しを実施

必要書類を提出してから1、2週間程度で代表相続人の口座に相続払戻金が入金されます。
ただし、ゆうちょ銀行以外の口座に払い戻しを希望する場合、後日証書が届いたらで窓口で現金と交換する手順になります。

 

金額が多額になる場合、すぐに窓口で現金を用意することができないため、証書を窓口へ提出し、後日受け取りになる場合もあります。

 

また、書類に不備がある場合などは、手続き完了に1か月程度かかることもあるので、余裕を持って進めることが重要です。

 

ゆうちょ銀行の預金の名義変更の場合、以下の書類が必要となります。

・遺産分割協議書(相続人全員の署名・実印で押印)
・相続に関する依頼書 ・被相続人の出生から死亡までの戸籍
・相続人全員の戸籍(1年以内)
・相続人全員の印鑑証明書(3か月以内)
・被相続人の通帳及びカード
・名義変更を受ける相続人の実印及び銀行印
・名義変更を受ける相続人の免許証等本人確認書類

 

ゆうちょ銀行の預金の払戻手続の場合、以下の書類が必要となります。

・相続に関する依頼書(相続人全員の署名・実印で押印)
・被相続人の出生から死亡までの戸籍
・相続人全員の戸籍(1年以内)
・相続人全員の印鑑証明書(3か月以内)
・被相続人の通帳及びカード
・相続人代表者の通帳
・相続人代表者の実印
・相続人代表者の免許証等本人確認書類

 

当事務所では金融機関の名義変更もサポートしておりますので、お気軽にご相談ください。

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この記事の監修者

監修者:弁護士・税理士 岡本成史

【専門分野】

相続、不動産、企業法務

 

【経歴】

平成6年に、京都大学法学部在学中に司法試験合格。平成9年に弁護士登録後、大阪の法律事務所勤務を経て、平成18年10月に司法修習の配属地でもあった福岡で岡本綜合法律事務所を設立。

 

平成27年に相続診断士を取得し、相続の生前対策に積極的に取り組む。また、平成29年には宅地建物取引士(宅建)、平成30年には家族信託専門士、税理士の資格を取得・登録。不動産や資産税・相続税にも強い福岡の弁護士として活動している。

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