自筆証書遺言を作成するには,専門の用紙などを使う必要がありますか?

Q.自筆証書遺言を作成しようと思うのですが,① 遺言用の専門の用紙などを使う必要がありますか? ② 印鑑は実印で押す必要はありますか?③ 全てが手書きだと面倒なので,パソコンで作成したものに署名押印しても良いのですか?

A.「自筆証書遺言」は,遺言者が,その全文,日付及び氏名を自書し,これに押印するという方法により作成します(民法968条)。

用紙について,法律上,何か決められているものはありませんので,専門の用紙などを使う必要はありません。

ただし,遺言書は,相続人等の法律上の権利義務関係を決定し得るものになりますので,便箋など,ある程度しっかりした,保存に適した用紙を使う方が良い,ということは言えます。

次に,押印については,実印を用いる必要はありません。

押印は,「遺言者が印章に代えて拇印その他の指頭に墨,朱肉等をつけて押捺すること」をもって足りるとして指印でも有効という判断がされています(最判平成元年2月16日。この判断は,最判平成元年6月20日,最判平成元年6月23日においても維持されています。)。したがって,印鑑登録された実印でなくても,いわゆる三文判でもよい,ということになります。もちろん,実印を用いた方が,遺言者本人が押印したことを証明できる可能性が高くなりますが,法律上は,必ずしも実印を用いる必要はない,ということになります。

最後に,パソコンで作成したものに署名押印しても良いのか,ということについてですが,上記のとおり,「自筆証書遺言」とは,遺言者が,その全文,日付及び氏名を自書する必要があります。したがって,パソコンによるものやタイプしたものは「自書」とはいえず,パソコンで作成したものに署名押印しても,有効な自筆証書遺言とはいえません。

この「自書」の要件が求められるのは,「筆跡によって本人が書いたものであることを判定でき,それ自体で遺言が遺言者の真意に出たものであることを保障することができる」からであるとされています(最判昭和62年10月8日)。

なお,他人の書いた下書きを上からなぞって,カーボン紙を用いて複写作成された自筆証書遺言につき,「カーボン紙を用いることも自書の方法として許されないものではないから,本件遺言書は,民法968条1項の自書の要件に欠けるところはない」と判断された事例があります(最判平成5年10月19日)。

なお,遺言書に添付する財産目録についても,全文自筆で書く必要がありましたが,平成31年1月13日以降に作成される自筆証書遺言については,パソコン等で作成した目録や他の人に作成してもらった目録を添付したり,銀行通帳のコピーや不動産の登記事項証明書等を目録として添付したりして遺言を作成することができるようになります。

これによって,自筆証書遺言の作成がかなり楽になるのではないでしょうか。ただし,添付する財産目録の各頁に署名押印することが必要ですので,ご注意ください。平成31年1月12日作成の遺言までは従来の民法が適用され,財産目録も自書しないと無効になりますので,ご注意ください。

 

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この記事の監修者

監修者:弁護士・税理士 岡本成史

【専門分野】

相続、不動産、企業法務

 

【経歴】

平成6年に、京都大学法学部在学中に司法試験合格。平成9年に弁護士登録後、大阪の法律事務所勤務を経て、平成18年10月に司法修習の配属地でもあった福岡で岡本綜合法律事務所を設立。

 

平成27年に相続診断士を取得し、相続の生前対策に積極的に取り組む。また、平成29年には宅地建物取引士(宅建)、平成30年には家族信託専門士、税理士の資格を取得・登録。不動産や資産税・相続税にも強い福岡の弁護士として活動している。

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