一部遺産分割と今後の進行計画の提示により、高齢の後妻の居住権確保と不動産の高値売却による解決を実現した事例
相談内容
被相続人である夫Xが亡くなり、後妻である依頼者Aさんが遺産分割について相談に来られました。Xの遺産には、Aさんが現在も暮らす自宅不動産と約620万円の金融資産がありましたが、同時にカードローンなどの負債が約380万円あることも判明しました(なお、具体的な金額はご相談当時不明であり、弊事務所の調査の結果具体的な金額が確定しました。)。 共同相続人である先妻の子ら(B、C、D)は、代理人弁護士を立てて自宅の早期売却と遺産の即時分割を強く求めてきました。
しかし、高齢のAさんには他に移り住む十分な資力がなく、住み慣れた自宅に可能な限り住み続けたいと希望されていました。さらに、多額の債務が残された状態でどのように遺産を整理し、老後の生活資金を確保すべきか、非常に強い不安を抱えられていました。
弁護士の活動内容
小職らは、まず各債権者への調査を進めて債務額を確定させ、遅延損害金の拡大を防ぐために、金融資産の解約と債務完済を先行させる一部遺産分割を提案し、合意を得ました。
対立のあった不動産については、当時下水道が未整備であった点に着目し、「今売却すると著しく低額になる。下水道整備完了までの約2年間はAさんが無償居住し、整備後に売却して分配する」という、双方に利益のある進行計画を提示し交渉をまとめました。
結果
遺産分割の協議は、以下のとおり極めて円満かつ合理的な形で解決に至りました。
1.金融資産の一部遺産分割と債務の完済: 被相続人Xの預貯金・投資信託などの金融資産(合計約620万円)を速やかに解約・換価。そこから、カードローンやクレジットカード等の相続債務総額約380万円を全額一括弁済しました。 これにより債務(遅延損害金)の増大を防ぎ、諸経費を控除した残金230万円について、法定相続分(妻Aさんが2分の1の115万円)で速やかに分配する内容の一部遺産分割協議を成立させ、送金を完了しました。
2.自宅不動産の無償居住の継続:小職らが提示し合意した進行計画に基づき、下水道工事が完了するまでの約2年間、依頼者Aさんは住み慣れた自宅に無償で居住を継続することができました(固定資産税や水道光熱費等の維持管理費はAさんが負担)。
3.不動産の高値売却と最終分配の実施:下水道工事の完了(供用開始)に合わせ、本格的な売却活動を開始。建物の「作業所付き居宅」という特殊な構造を活かし、事務所として使用したいという買主企業を見つけ、約2250万円での売却を成立させました。 売却代金から諸費用(仲介手数料、未登記だった建物の増築登記費用、相続登記費用、下水道受益者負担金、引越し費用など)を控除して、実質手取額2000万円を法定相続分に応じて最終分配し、依頼者Aさんは2分の1の約1000万円を受け取りました。
これにより、依頼者Aさんは無事に隣の市へと住み替えを行い、老後を安心して暮らすための十分な手元資金(約1000万円)を確保して新生活をスタートさせることができました。先妻の子らも、調停等の長期化を回避しながら納得のいく分配金を全額キャッシュで得ることができ、双方にとって極めて満足度の高い円満解決となりました。
弁護士の所感(コメント)
遺産分割の協議は、以下のとおり極めて円満かつ合理的な形で解決に至りました。
1.金融資産の一部遺産分割と債務の完済: 被相続人Xの預貯金・投資信託などの金融資産(合計約620万円)を速やかに解約・換価。そこから、カードローンやクレジットカード等の相続債務総額約380万円を全額一括弁済しました。 これにより債務(遅延損害金)の増大を防ぎ、諸経費を控除した残金230万円について、法定相続分(妻Aさんが2分の1の115万円)で速やかに分配する内容の一部遺産分割協議を成立させ、送金を完了しました。
2.自宅不動産の無償居住の継続:小職らが提示し合意した進行計画に基づき、下水道工事が完了するまでの約2年間、依頼者Aさんは住み慣れた自宅に無償で居住を継続することができました(固定資産税や水道光熱費等の維持管理費はAさんが負担)。
3.不動産の高値売却と最終分配の実施:下水道工事の完了(供用開始)に合わせ
、本格的な売却活動を開始。建物の「作業所付き居宅」という特殊な構造を活かし、事務所として使用したいという買主企業を見つけ、約2250万円での売却を成立させました。 売却代金から諸費用(仲介手数料、未登記だった建物の増築登記費用、相続登記費用、下水道受益者負担金、引越し費用など)を控除して、実質手取額2000万円を法定相続分に応じて最終分配し、依頼者Aさんは2分の1の約1000万円を受け取りました。
これにより、依頼者Aさんは無事に隣の市へと住み替えを行い、老後を安心して暮らすための十分な手元資金(約1000万円)を確保して新生活をスタートさせることができました。先妻の子らも、調停等の長期化を回避しながら納得のいく分配金を全額キャッシュで得ることができ、双方にとって極めて満足度の高い円満解決となりました。
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